20110222

細川浩史さんの証言を収録しました(20110219)


2月19日(土)13:30~広島女学院で、細川浩史さんの被爆証言の動画収録をしました。細川さんは爆心地から1.4キロの逓信局建物内で被爆したものの、柱の陰にいたため一命を取り留めました。しかし、最愛の妹さんは爆心地から0.7キロの土橋で被爆し、己斐の救護所で亡くなりました。

動画収録の会は、第1部が細川さんの証言、第2部が渡邉先生によるアーカイブのデモ、第3部が女学院高校生による細川さんへのインタビューという構成で行いました。写真家の粟根さんによる撮影も同時に行いました。女学院高校2年生の松比良さんによるインタビューは堂々としたもので、見守る大人たちを感心させました。前日の永井先生によるレクチャーの成果と思われます。

コンピュータ専門学校から10名、女学院から10名の生徒が参加し、平和研究所の永井均先生、被爆者の上野照子さん(3月27日証言収録予定)、トモ・コーポレーションの渡部久仁子さんも駆けつけてくださいました。TBSの佐藤さん、朝日新聞の加戸さん、RCCの野平さんが取材してくださいました。

下の写真は、会の合間に打ち合わせをする細川さんと渡邉先生、会場の様子です。(矢野一郎)



20110219

19日へ向けてインタビューの準備をしました(20110218)

18日(金)16:30から、広島女学院において、広島市立大学・平和研究所の永井均先生をお迎えして、19日の細川さんへのインタビューへ向けて講義をしていただきました。

永井先生はフィリピンやアメリカと日本の戦中戦後外交史がご専門で、元軍属や戦犯の方たちへのインタビューを多くなさっています。その経験から、これから多くの取材をこなさねばならない学生・生徒へ向けて、インタビューの心得について話してくださいました。

大切なのは、①責任のない安全地帯から裁くのではなく、対象に寄り添って話を伺うこと、②準備をきちんとすること、③質問事項と対象の話されたことをきちんとノートに取ること、の三点であると教えられました。

1時間の講義の後、具体的に質問事項を整理する作業をしました。

コンピュータ専門学校から4名、女学院高校から12名の参加がありました。(矢野 一郎)

20110216

進捗状況:碑巡り,細川浩史さん講演(20110216)

ヒロシマ・アーカイブの制作進捗状況です.

  • 広島コンピュータ専門学校,広島女学院高等学校の生徒たちによる「平和祈念の碑めぐり」が行われました.現在,デジタルカメラで撮影されたデータのマッピングテスト中です.(参考:インターネット碑めぐり
  • 2/19に,広島女学院高校で行われる細川浩史さんの被爆体験談講演に参加し,生徒たちがビデオインタビューを行う予定です.収録された映像はヒロシマ・アーカイブに収蔵されます.また,Nagasaki Archiveのデモンストレーションも行います.当日はTBSの取材が入る予定です(渡邉英徳).

第14回文化庁メディア芸術祭最終日

2/13は第14回文化庁メディア芸術祭受賞作品展の最終日.かなり寒かったのですが,私も会場入りして作品説明を行ってきました.昼前には,それはもうものすごい人ごみ.


Nagasaki Archive制作メンバーの鳥巣智行さん大瀬良亮さんのTweetで察してはいたのですが,Nagasaki Archiveは鑑賞者ひとりあたりの閲覧時間が長い.10分程度は眺めているかたがおられました.昨年のようにお立ち台するには混みすぎていたので数名のかたにしか説明できませんでしたが,それでも有意義なコミュニケーションが図れたと思います.また,11日にはTBSのテレビ取材が入ったそうです.私は別件で会場に出向けなかったのですが,インタビューを受けたかたのblog記事をみつけたので以下に引用しておきます(改行など適宜編集してます).
コレをちょいと熱心にいじってみてたら某テレビ局のドキュメント作ってる人たちにインタビューされた。カメラの前って緊張するね、噛みまくった。
長崎に原爆が落とされたアーカイブとして首都大学東京で作成されたものらしい。
個人的にはGoogleEarthなどのWEBサービスと位置座標を得て、その場所の昔と現在をつないで、3次元的、4次元的に見せる手法のデキに感嘆してしまい、素直にその感想をインタビューで答えてしまった。まあカットだろうなw
ただ、原子爆弾「ファットボーイ」が爆発した爆心地のポイントと爆発の範囲を示すオブジェクトがあって、3D地図の地表から見ると妙に生々しく映った。
核爆弾の爆発は空中でおこなうもんだったんだな。
広範囲に効果を出すならたしかにそのほうがベターだろな。 
Nagasaki ArchiveではAPIを活かしたブラウザ表示にナビゲーションを組み込んでおり,起動時に自動的に長崎にズームインします.また,1945年の長崎の地図と同心円のオーバレイも効果的にはたらき,他の場所にさまよっていくケースはみられなかったように思います.インターフェイスデザインの重要性を感じます.(渡邉英徳)

20110202

第14回文化庁メディア芸術祭受賞作品展内覧会

きのうは第14回文化庁メディア芸術祭受賞作品展の内覧会でした.Nagasaki Archiveはアート部門/Webの審査委員会推薦作品のコーナーに,ノートPCを用いて展示されています.私たちが到着したときはWebサイトそのものが表示されていたのですが,状況を鑑みて映像展示に切換えさせてもらいました.親切にご対応いただいたスタッフのかたに感謝です.現在,上映しているのはNBC長崎放送による原爆の日特集.こちらでもご覧になれます
写真は左から大瀬良亮さん,私,鳥巣智行さん.画面に映っているのは首都大渡邉研の北原和也君です.昨年のツバル・ビジュアライゼーション・プロジェクトの展示をお二人がご覧になって「ナガサキに応用できないか」と思い立ったところからスタートしたのがNagasaki Archive.感無量です.

昨年の内覧会にて,ブースにいらした原島博先生に絶賛していただいたことを思い出します.今年も祝賀会で進行中のプロジェクトについてお話したところ,フェスティバルが生んだ新たな流れを喜んでおられました.また,東京都現代美術館の森山朋絵さんからご打診があり,今年の7月,Nagasaki Archiveを佐世保で展示することができそうです.この件についてはまた改めて.

ずいぶんいい場所に展示されていた,昨年のツバル展示に比べると,規模こそちいさいのですが,今年の文化庁メディア芸術祭は美術展的な落ち着いた空間構成で,ゆっくりご覧になれます.また,長崎放送の関口記者による,入魂の撮影と編集を経た特集番組は,見ごたえがあると思います.ご来場の際にはぜひ足を止めてご覧になってください.(渡邉英徳)

進捗状況(20110202)

ヒロシマ・アーカイブ制作活動は,地元のみなさまのご協力のもと順調に進行しています.以下,制作メンバーの矢野一郎先生(広島女学院高校)からのご報告を一部編集して掲載します.(渡邉英徳)
  • 2月5日(土)午後,「被爆者が描いた原爆の絵を街角に返す会の絵碑の撮影を行うことになりました.広島市内各地にある絵碑を巡ることで,良いフィールドワーク&被爆体験継承になると思われます.
  • 広島女学院中高生徒の家族・親族・知り合いの方に証言ビデオ取材に応じてくれる人を募集したところ、4人の申し出がありました.
  • NGOアント広島さんの証言DVDの使用許可を得ることができました.また,代表の渡部朋子さんのお母様をはじめ,何人かの方を証言ビデオ収録に紹介していただくことになりました.